歯科検診での歯医者さんのアルファベットや記号は何を意味してるの?

学校の歯科検診や治療に行った歯医者さんで、アルファベットや数字に記号を聞いたことはありませんか?

もちろん専門用語なので歯科関係者以外は分からないと思いますが、知っておくと治療中に歯医者さんが言っていることは何か分かります。

アルファベットや記号が分かると、検診や診察が少し面白くなり歯に詳しくなった気分にもなるでしょう。

今回は多くの方が疑問に思っていた、歯医者さんで使われている謎のアルファベットや記号を説明します。

歯の場所は数字とアルファベットで表す

歯の場所は全て数字とアルファベットで表し永久歯は数字、乳歯はアルファベットです。

永久歯

  • 1番~中切歯(前歯)
  • 2番~側切歯(前歯)
  • 3番~犬歯(糸切り歯)
  • 4番~第1小臼歯
  • 5番~第2小臼歯
  • 6番~第1大臼歯(6歳臼歯)
  • 7番~第2大臼歯(12歳臼歯)
  • 8番~第3大臼歯(親知らず)

乳歯

  • A~乳中切歯(前歯)
  • B~乳側切歯(前歯)
  • C~乳犬歯(糸切り歯)
  • D~第1乳臼歯
  • E~第2乳臼歯

学校歯科検診で聞くアルファベット

学校の歯科検診では虫歯の有無と、噛み合わせや歯茎の状態を診てくれます。

虫歯は英語でカリエスと言って、カリエスのCをとって虫歯の進行具合を表します。

  • CO~初期虫歯の状態
  • C1~エナメル質まで進行している虫歯
  • C2~象牙質まで達している虫歯
  • C3~歯の神経にまで進行した虫歯
  • C4~歯の頭の部分は溶かされ崩れていて、歯の根っこだけが残った状態

他にも歯科検診で使う、虫歯以外の記号やアルファベットがあります。

  • /(しゃせん)~1度も虫歯になった事のない歯
  • △(さんかく)~虫歯や怪我、歯周病で失った歯
  • O(オー)~治療済みの歯
  • ×(ばつ)~残っている乳歯で抜歯が必要

Cが付いたら虫歯のことなので要注意です。

COは初期虫歯の段階で、歯のミネラルが歯から溶け出し白く濁った状態です。

削って治療するほどでも無いため自宅でもフッ素を使ったり、食後は直ぐに歯磨きすれば様子をみることができます。

歯周病検査は数字で分かる

歯周病検査は数字で分かる

歯科医院で定期検診を行うと「332、232」などと数字を言いながら、歯周ポケットの検査をしていることがあります。

プローブと言って先端が丸い針状の器具を、歯周ポケット内に入れて深さを測ります。

3㎜までが健康な歯茎で4mm以降だと、歯茎が腫れて盛り上がった歯肉炎や歯周病の状態です。

歯周ポケットが深くなるほど歯茎の状態が悪く、6㎜くらいだと歯を支えている歯槽骨が溶けている状態です。

プローブにはメモリが付いていて正確に深さを測れ、測るのと同時に出血の有無も確認します。

出血した歯茎の場所を「BOP」と表し、歯周ポケット測定の記録に残します。

詰め物・被せ物はアルファベット

虫歯で削った部分を補う歯の詰め物や被せ物も、全てアルファベットで表します。

  • In(インレー)~銀歯や白い詰め物
  • FMC/Cr(エフエムシー/クラウン)~歯を全体覆う被せ物
  • On(アンレー)~歯の頭全体を覆った詰め物
  • CR(シーアール)~白いレジンの詰め物

簡単な身近な物を紹介しましたが、まだまだアルファベットで表す詰め物や被せ物があります。

カルテの記載や技工士さんへの指示はもちろんですが、治療中も先生や歯科衛生士の会話を聞いていると詰め物や被せ物のアルファベットが飛び交っています。

病名もアルファベット

虫歯以外の病気もアルファベットで表します。

  • Hys(ヒス)~知覚過敏
  • Pul(プル)~歯髄炎
  • Per(ペル)~歯根性歯周炎
  • P(ピー)~歯周病
  • G(ジー)~歯肉炎

知覚過敏は虫歯以外で歯がしみる状態で、ご存知の方も多いでしょう。

虫歯でしみるのでは無いため、フッ素を使ったりしみるところにコーティングする治療になります。

歯髄炎は虫歯を放置したことで、細菌が歯髄まで達して炎症が起きている状態です。

強い痛みがあり歯髄を取る治療をしますが、炎症がある時は麻酔が聞きにくく治療が痛い場合があります。

歯髄炎を放置しておくと歯髄が壊死して内部に細菌が入り、歯の根っこの先に病巣を作ります。

この状態を歯根性歯周炎と言い、歯茎がパンパンに腫れたり強い痛みがあるのです。

歯肉炎はプラークや歯石があって、歯茎が赤く晴れている状態で歯磨きすると出血を伴います。

歯肉炎が進行すると、歯を支える歯槽骨が細菌によって溶かされ始め歯周病になります。

歯周病は歯周ポケットも5㎜以上と深くなり、歯茎の中から膿が出てきつい口臭もするのです。

歯周病は症状が出にくいため、気が付いたときには歯を失う怖い病気です。

歯医者さんのアルファベットや記号についてのまとめ

歯医者さんのアルファベットや記号についてのまとめ

これまで説明してきたアルファベットや記号で、聞き覚えがあるのがありましたか?

歯医者さんでは専門用語を使わずに、患者様が理解できるよう分かりやすく説明してくれるため心配はいりません。

ただ少しでもアルファベットや記号がわかると、歯医者さんで飛び交うスタッフの会話から色々と分かり楽しいかもしれません。

次回の歯科検診や治療のときは意識して、アルファベットや記号を聞いてみて下さい。

また、つじファミリー歯科ではお子様連れでのご来院もお待ちしております。

学校の歯科検診を受けられたお子様と一緒にぜひご来院ください。

つじファミリー歯科が子供連れでの歯医者通院におすすめできる理由