新生児~幼児(0歳・1歳・2歳・3歳)子供の歯の生え具合は?
新生児の赤ちゃんがよだれが増えたり、口に何でも入れて噛んだり、急に機嫌が悪くなり、夜泣きする回数が増えたら歯が生えるサインかもしれません。
赤ちゃんは歯茎がむず痒いなどの違和感を感じて、機嫌が悪くなることがあります。
一般的には生後6か月頃から9か月頃にかけて、下の前歯が1番先に生えてきます。
歯の生え具合は個人差があるので、生えてくるのが遅い子もいれば早い子もいます。
歯の生え方が分かれば、親も焦らず対処できるでしょう。
今回は新生児から幼児期の歯の生え具合を、分かりやすくご説明していきます。
0歳児の歯が生える時期
最初に説明した通り、歯が生えるのは6カ月から9カ月の間です。
新生児から比べたら表情が出てきて、成長を感じられて嬉しくてかわいい時期です。
首も座り寝がえりをしたり、6か月頃からはお座りもできるようになります。
人見知りが始まり夜泣きをして、親も大変になる時期でもあります。
急に機嫌が悪い時間が増えたり、夜泣きが増えたらもしかして歯がそろそろ生えるサインかもしれません。
日頃からお口の中を観察して、歯が生えてくるのをチェックして下さい。
1歳の歯の生え具合
1歳になった頃から、上下の前歯の乳歯が生えてきます。
1歳半くらいには第1乳臼歯と言って、奥歯も生えてくるでしょう。
1歳が終わる頃には前歯以外にも奥歯の歯が生えて、全部12本くらいの乳歯が生え揃います。
奥歯が生えることで、食べ物をすり潰しやすくなります。
2歳の歯の生え具合
2歳半頃には乳歯の最後の奥歯、第2乳臼歯が生えます。
これで乳歯全部の歯が揃って、20本になります。
奥歯が生えることで食べ物をすり潰すことができ、食べられる物が増える時期です。
2歳は食べる楽しみが増えますが、イヤイヤ期に突入するので機嫌が悪く、食事が大変になることもあるでしょう。
3歳の歯の生え具合
この頃は2歳半の頃と変わりなく、乳歯が生え揃った状態です。
まだ永久歯が生えてくる時期ではなく、生えた乳歯が抜ける事はありません。
3歳から6歳頃までは、永久歯がまだ生えていない乳歯だけの時期で「乳歯列期」と呼びます。
歯の生え方には個人差がある
歯の生え方には個人差があるの、上記の時期よりもずれていても神経質にならないようにしましょう。
ただ、歯が生えたころから歯医者さんで歯科検診を受けていると、心配な時に直ぐに対処してくれます。
乳歯がなかなか生えて来ない場合は、必要性に応じてレントゲンを撮ることで確認することもできます。
1歳を過ぎても1本も歯が生えて来ない時は、歯医者さんに相談した方が良いでしょう。
乳歯の卵は妊娠中から作られる
1歳くらいに生えてくる乳歯ですが、お母さんのおなかの中にいる時から作られています。
妊娠7週くらいから作られて、「歯胚」と言う歯の卵のようなものです。
歯胚は乳歯が生える順番に、徐々に作り始められます。
この時期は、胎児の体の色々な器官が作られる大切な時期です。
妊娠中からお母さんは生まれてくる赤ちゃんのために、バランスのよい食事を心がけてマタニティライフを送りましょう。
歯の生えてくる順番
歯の生える時期と順番は個人差がありますが、一般的な順番を説明します。
- 下の中央の前歯(乳切歯)
- 上の中央の前歯(乳切歯)
- 上の横側の前歯(乳側切歯)
- 下の横側の前歯(乳側切歯)
- 上の奥歯(第一乳臼歯)
- 下の奥歯(第一乳臼歯)
- 上の犬歯(乳犬歯)
- 下の犬歯(乳犬歯)
- 下の一番奥の歯(第二乳臼歯)
- 上の一番奥の歯(第二乳臼歯)
簡単に説明すると、
前歯→奥歯→犬歯→最後の奥歯の順番です。
知っておくだけで、次はどこの歯が生えてくるか予想ができて心構えができます。
生えてくる順番が違う!?
順番としては中央の前歯が一番先に生えてきますが、個人差もあり中央より横側の2番目の前歯が先に生える事もあります。
その後に真ん中の前歯が生えてくるようであれば、特に気にしなくても大丈夫です。
もし前歯よりも先に奥歯が生えてきたら、少し変わった生え方なので歯医者さんに相談する事をおすすめします。
レントゲンを撮り診断することで、原因が分かるかもしれません。
歯が生えてきたら大切にしたいこと
「乳歯はどうせ永久歯に生え変わるから、虫歯になるくらい大丈夫でしょ?」と思っている親御さんもいるかもしれません。
しかし乳歯の頃に虫歯になると、永久歯にも影響し虫歯菌がお口の中に多く停滞してしまいます。
また乳歯の虫歯、特に神経まで進んだ虫歯は後に出てくる永久歯への影響が特に大きくなる可能性があります。
理想は歯が生えたら直ぐに、歯科検診に行くことです。
そこでクリーニングやフッ素塗布をして歯を強化し、親はブラッシング指導や食事指導で正しい知識を学びましょう。
歯科検診こそが、歯を長持ちさせる決め手です。
噛むトレーニングを
2歳半頃になって乳歯が生え揃った頃に、大切にして欲しいのは「噛む事」です。
よく噛むことで顎を発達させ、歯並びを良くします。
よく噛むことは脳の発達にも良く、唾液も多く分泌させ虫歯予防にもつながります。
この頃は赤ちゃんの頃の離乳食のように柔らかい食べ物より、適度に噛み応えのある物がおすすめです。
まだ2歳半ですから極端に硬い物や、弾力があり過ぎるものは避けて個人の成長に合わせて下さい。
自宅で出来るケア
じっとしてない赤ちゃんやイヤイヤ期の2歳児、自分で磨きたがる3歳児と親は子供の歯磨きをさせるのがとても大変な時期です。
子供の歯磨きが苦痛と悩んでいる親御さんは、多くいらっしゃいます。
しかし歯磨きをさぼってしまうと、成長と共に色々な食べ物を食べるようになるので虫歯になってしまいます。
自宅では絵本やDVDを用いて歯の大切さや、歯磨きの必要性を遊びながら学ばせ、歯磨きが苦痛にならないようにする工夫をしましょう。
朝晩の歯磨きが必須ですが、機嫌のいい時間を選んで歯磨き嫌いにならないようにして下さい。
そして歯磨きができた時は、思いっきり褒めて下さい。
また歯ブラシ選びがとても需要で、お子さんの成長に合っていないと清掃効率が下がり磨き残しも増えてしまいます。一般的な乳歯用歯ブラシでもいいですが、年齢の低い時期はブラシの先が小さい仕上げ磨き用の歯ブラシが使いやすいです。
2歳半を過ぎ、歯が20本はえそろったら糸ようじ(フロス)の使用をお勧めします。歯ブラシと糸ようじの使用で歯と歯の間からの虫歯が予防できます。
じつは歯の表面の虫歯よりも、歯と歯の間の虫歯の方が治療が難しく、時間もかかるので、お子さんの負担がとても大きくなるのです。
歯科検診では毎回磨き残しや磨き方をチェックしてもらい、次に歯医者さんへ来るまでの期間は親がしっかりと管理しましょう。
ダラダラとお菓子を食べていては直ぐに虫歯になるので、食べる時と食べない時のメリハリをつけて正しく食事をして下さい。
親から子への食べ物の口移しや、箸やスプーンを共有するのは虫歯菌を子供に移してしまうのでやめましょう。
正しい知識を持って、子供の歯のケアをしていきましょう。